第一章:百戦百勝は善の善なる者にあらず。
勝負というものは必ず勝ちと負けが存在する。
誰しも負けたくない。勝ちたい。
勝つために全てをかけて戦う。
しかし、孫武はこう言う。
百戦百勝は善の善なる者にあらず。
百戦百勝することが最善とは言えない。
戦わずして人の兵を屈するのは善の善なるものなり。
戦わないで相手を屈することが最善だ。
孫武の時代は戦国時代。
自分以外はみんな敵。
敵は一人ではない。
目の前の敵に辛勝した(なんとか勝った)としても、ぼろぼろになったあなたを次の敵が襲う。
勝つのは大事だが、勝ってその結果弱っていては次の敵にやられるリスクがある。
それならば戦わないで済む方法、できれば戦わないで相手を屈服させる方法をとった方がよい。
戦わずに相手を屈服する方法、すり減らずに相手に勝つ方法を考える
漁夫の利
強い相手同士が戦い、消耗するのを待ってから弱くなった相手に勝負を仕掛ける、あるいは相手を取り込む。
真正面からぶつからないこういうしたたかさが役に立つ。
「自分 > 敵」の場合
戦えば勝つ。
しかし、外交や威嚇、交渉によって相手を見方に引き入れるなど、お互いの力を浪費せずに勝負を決する方が上策。
相手が味方に加われば、自陣もより強大になる。
「自分 ≒ 敵」の場合
勝算がなければ戦わない。
最良は相手の意図を見破って封じること。
次善は敵の同盟関係を分断して孤立させること。
「敵 > 自分」の場合
相手の方が強い場合。
退却し、勝算がなければ戦わない。
真正面からぶつかるだけではいけない。
戦いでの消耗をできるだけ避けて勝つことをまず考えよう、という話。
次回予告
そもそも、そういった戦略を取ろうにも、敵と自分の力量を比べることができないといけない。
そのためには・・・
お楽しみに!
参考図書
この本で勉強させていただいています。興味のある方はこちらをどうぞ。